采女正うねめのしやう)” の例文
戸田采女正うねめのしやう一西かずあきといふと、徳川秀忠について真田昌幸さなだまさゆきを信州上田の城に攻めた智恵者だが、この智恵者の家来に人並外れて蛇をこはがる男があつた。
それを取り調べると、豐後國ぶんごのくに日田にゐる徳川家の目附役竹中采女正うねめのしやうてた、栗山大膳利章くりやまだいぜんとしあきの封書を懷中してゐた。城内でそれを開いて見れば、忠之が叛逆はんぎやくの企をしてゐると云ふ訴であつた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
はじめとして加番かばんには戸田大隅守殿おほすみのかみどの同植村土佐守殿町奉行まちぶぎやうには松平日向守ひうがのかみ殿鈴木飛騨守ひだのかみ殿大番頭おほばんがしら松平采女正うねめのしやう殿設樂したら河内守殿御目附おんめつけ御番しう列座れつざ縁側えんがはには與力十人同心二十人出役しゆつやく致しいと嚴重げんぢうかまへたり時に上段のみす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)