“酒匂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかわ80.0%
さかは20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
興津おきつ川や酒匂さかわ川、安倍あべ川のやうに瀬が直ちに海へ注ぐ川は、川口にまで転石が磊々としてゐる。それには必ず水垢がついてゐる。
水垢を凝視す (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
尊氏はしかし何のためらいもなく、それらの一隊は元の箱根路へ返し、自身は自軍だけで、さらに酒匂さかわの岸を上流へ急ぎ出した。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もともと里子の郷里では酒匂さかは直吉と里子の結婚は大反対で、直吉が出征するまぎはに、やつと籍をくれたやうな始末であつた。直吉は三十歳で出征した。
瀑布 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
三十日さんじふにち相州さうしう酒匂さかは松濤園しようたうゑん一泊いつぱく間近まぢか富士ふじのぞ松原まつばらする夕波ゆふなみおもむきし。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)