酒匂さかは)” の例文
もともと里子の郷里では酒匂さかは直吉と里子の結婚は大反対で、直吉が出征するまぎはに、やつと籍をくれたやうな始末であつた。直吉は三十歳で出征した。
瀑布 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
三十日さんじふにち相州さうしう酒匂さかは松濤園しようたうゑん一泊いつぱく間近まぢか富士ふじのぞ松原まつばらする夕波ゆふなみおもむきし。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何でもそれは小田原の酒匂さかはあたりの話だと覚えてゐる。
紅葉山人訪問記 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)