酌交くみかわ)” の例文
と是れから酒を酌交くみかわせ、橋本幸三郎がの老人にも御馳走を致し、翌日腕車くるまで瑞穂野村なる万福寺へ参って見ると、樹木繁茂致し、また一面に田畑も見晴しのい処で
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
このお正月は御男子御出生と二つお目出度がかさなり、京の初春もわがものと思召おぼしめし、ひとしお御一家の笑声も華やかに、昔の遊び仲間も集り、都の極上の酒を酌交くみかわし、とかく楽しみは京の町人
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
打連立うちつれだってうち立出たちいで、笹屋へ上り込み、差向いにて酒を酌交くみかわ
前祝いに一杯やろうと夫婦差向さしむかいでたがい打解うちと酌交くみかわし、う今に八ツになる頃だからというので、女房は戸棚へ這入はいり、伴藏一人酒を飲んで待っているうちに、八ツの鐘が忍ヶ岡に響いて聞えますと