道幅みちはば)” の例文
麻布あざぶ聯隊れんたいより立派でない。大通りも見た。神楽坂かぐらざかを半分に狭くしたぐらいな道幅みちはば町並まちなみはあれより落ちる。二十五万石の城下だって高の知れたものだ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
人様々の顔の相好すまい、おもいおもいの結髪風姿かみかたち聞覩ぶんとあつまる衣香襟影いこうきんえいは紛然雑然として千態万状ばんじょう、ナッカなか以て一々枚挙するにいとまあらずで、それにこの辺は道幅みちはば狭隘せばいので尚お一段と雑沓ざっとうする。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)