過剰くわじよう)” の例文
旧字:過剩
芸術は生活の過剰くわじようださうである。成程なるほどさうも思はれぬことはない。しかし人間を人間たらしめるものは常に生活の過剰である。僕等は人間たる尊厳の為に生活の過剰を作らなければならぬ。
又、ただそんな理窟ばつた因縁いんねんばかりではなく、彼は心からこの花を愛するやうに思つた。その豊饒ほうぜうな、さかづきからあふれ出すほどの過剰くわじような美は、ことにその紅色の花にあつて彼の心をひきつけた。