遇々たま/\)” の例文
滅多にそんな機会などのある筈もなかつたのだが、誰彼の差別もなく遇々たま/\美しい女性に相対すると、わけもなく全身の血潮が頭に逆上して来て、決して当り前の口が利けなかつた。
女に臆病な男 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
なしければ清兵衞は弟に向ひ長兵衞是は我等が女房なり以後心安こゝろやすく頼む又遇々たま/\來りしに兄嫁あによめなどと思ひ遠慮ゑんりよしては面白おもしろからずひらに心安くなし呉よもしともしゆ遠慮ゑんりよがあつてはわるい心安く御頼おたのみ申と兄弟中の水入みづいらずさしおさへつやゝしば酒宴しゆえんにこそは及びけれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)