近藤勇こんどういさみ)” の例文
武田耕雲斎たけだこううんさいのごとき水戸尊攘派領袖が慶喜側近として京都に頑張り、見込違いをまだまだ悟りきれなかった折柄のことである。他半は近藤勇こんどういさみ一派。
新撰組 (新字新仮名) / 服部之総(著)
この拳骨和尚が京都へ出た時分に、壬生みぶの新撰組を訪ねて、近藤勇こんどういさみを驚かした話はそのころ有名な話であります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
せいちゃん、しっかり!」と手塚は叫んだ。近藤勇こんどういさみふんした役者は清ちゃんという名前なのだ。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ななめに見た標札屋ひょうさつや露店ろてん天幕てんとの下に並んだ見本は徳川家康とくがわいえやす二宮尊徳にのみやそんとく渡辺崋山わたなべかざん近藤勇こんどういさみ近松門左衛門ちかまつもんざえもんなどの名を並べている。こう云う名前もいつのにか有り来りの名前に変ってしまう。
浅草公園:或シナリオ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぼくのいわゆる英雄は活動写真の近藤勇こんどういさみではない、国定忠治くにさだちゅうじではない、鼠小僧次郎吉ねずみこぞうじろきちではない、しかもまた尊氏たかうじ清盛きよもり頼朝よりともたぐいではない、手塚君の英雄でもなければ野淵君の英雄でもない
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
一隅いちぐうからえ出したのは、新徴組の副将で、鬼と言われた近藤勇こんどういさみ
「やあやあ、近藤勇こんどういさみだ、やあやあ」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)