転変テンペン)” の例文
旧字:轉變
山颪ヤマオロシに吹きサラされて、荒草深い山裾ヤマスソの斜面に、万法蔵院マンホフザウヰンの細々とした御灯ミアカシの、アフられて居たのに目馴れた人たちは、この幸福な転変テンペンに、目をミハつて居るだらう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
太政官符ダイジヤウグワンプに、更にキビしい添書コトワキがついて出ずとも、氏々の人は皆、目の前のすばやい人事自然の交錯した転変テンペンに、目をミハるばかりであつたので、久しい石城シキの問題も、其で、解決がついて行つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)