身売みうり)” の例文
旧字:身賣
道子みちこ小岩こいは色町いろまち身売みうりをしたとき年季ねんきと、電話でんわ周旋屋しうせんやと一しよくらした月日つきひとをむねうちかぞかへしながら
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
『浪人を止めておれ身売みうりてもいが、評判のくないおれの事だから世話の仕手しても有るまいて。』
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
私が個々の物、個々の人を突き放す時に、私は世間全体を意識しており、私は私自身をすら突き放して世間の思惑に身売みうりしようとする。私は父がそうであったと思う。
石の思い (新字新仮名) / 坂口安吾(著)