跡職あとしき)” の例文
これ皆町の息子親の呼んで当てがう女房を嫌い、傾城けいせいなずみて勘当受け、跡職あとしきを得取らずして紙子かみこ一重の境界となるたぐい、我身知らずの性悪しょうわるという者ならずや
よしたおるるも、兄弟きょうだいある者には、跡職あとしきの儀は申すに及ばず、兄弟子なき者どもとて筋目筋目の縁を尋ね出し、後々の跡目恩賞は決して相違あるものではない。もっとも働きの高下にはよるが
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)