赤兎馬せきとば)” の例文
そのまっ先に進んでくるのはまぎれもなし、青龍の偃月刀えんげつとうをひっさげ、駿足赤兎馬せきとばに踏みまたがって来る美髯びぜん将軍——関羽であった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の今日ある第一の功労者といえば赤兎馬せきとばであろう。その赤兎馬もいよいよ健在に、こよいも彼を螺鈿らでん鞍上あんじょうに奉じてよく駆けてゆく。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青龍の偃月刀えんげつとうを掻いよせて立つと、二夫人は外門のほとりまで送ってでた。関羽は赤兎馬せきとばに打ちまたがって、一路、白馬の野へ急いで行った。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
出ることは止めにしたよ。おれに画桿がかんほこ赤兎馬せきとばのあるうちは、天下の何人だろうが、この呂布を征服することができるものか。——安心せい、安心せい
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
赤兎馬せきとばは、口をあいて馳け向ってきた。韓福は怖れをなして、にわかに門のうちへ駒をひるがえそうとしたがその鞍尻くらじりへ、赤兎馬が噛みつくように重なった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、武勇絶倫ぜつりんだが、単純な男である。歓びの余り、例の赤兎馬せきとばに乗って、さっそく王允の家へやってきた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
董卓が朝廷へ上がる時は、呂布が赤兎馬せきとばにまたがって、必ずその衛軍の先頭に立ち、董卓が殿上にある時は、また必ず呂布がほこを持って、その階下に立っていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おさらば」と、ただ一声のこして、たちまち北の方へ駿足赤兎馬せきとばを早めて立ち去ってしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
赤兎馬せきとばは、久しぶりに、鎧甲がいこう大剣の主人を乗せて、月下の四十五里を、尾をひいて奔った。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂布の赤兎馬せきとばは、いつもの所につないであるのに、呂布のすがたは見えなかった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「めずらしや呂布、赤兎馬せきとばはなお健在なりや」と、呼びかけた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
赤兎馬せきとばはよく肥えていた。秋はまさにけている。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これなん赤兎馬せきとばであり、馬上の人は関羽であった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂布は、赤兎馬せきとばを一見すると
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いま赤兎馬せきとばに似たるにまたがり
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
赤兎馬せきとば
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)