うけが)” の例文
「私の肉体は少しも私の精神の脱線をうけがわなかったのです」そして、彼女はそういう自分の肉体の行儀よさに立腹したりした。
未開の花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
されば少年がその意気と、その容貌ようぼうと、風采ふうさいと、その品位をもってして誰がこれをうけがわざるべき。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
われうけがはねば、この少女しば/\武を用ゐき。或る日われまた脅されて泣き出しゝに、さては猶穉兒をさなごなりけり、乳房ふくませずては、啼き止むまじ、とて我を掻き抱かむとす。