諂佞てんねい)” の例文
「丞相はあまりに人をらなすぎる。あんな諂佞てんねいの小人に、高官を授けて、水軍をまかせるおつもりだろうか」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿諛あゆ諂佞てんねいに取巻かれ、人を見下してばかりきた貫兵衛は、自分の世帯になって、世の中に正面からつかった時、初めて、自分の才能、容貌、魅力——等に対する
私は衷心ちゅうしんにきざまれました……徹底的のところには、すべての人間相が、少しも姿を隠さずに、眼前に現われて来ます、誰も荒海の漁師の子に、阿媚あび諂佞てんねいを捧げるものはありません
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
阿諛あゆ諂佞てんねいに取卷かれ、人を見下みくだしてばかり來た貫兵衞は、自分の世帶になつて、世の中に正面から打つかつた時、初めて、自分の才能、容貌ようばう魅力みりよく——等に對する
「何がああだ、人のちょうをそねむものと、貴様こそ、諂佞てんねいそしりをうけるぞ」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だまれ。しからば、魏人は諂佞てんねいだというか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)