見懸みかけ)” の例文
ならぶるものなき劔術けんじゆつの大先生なり其上見懸みかけに依ず慈悲じひふかい御人にて金銀に少しも目を懸ずもし貧窮者ひんきうものや病人のある時は醫者いしやに懸て下されたり金銀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もとの家老とかの屋敷やしきを買い入れて、そのまま開業したという話だが、なるほど見懸みかけからしていかめしい構えだ。家老の屋敷が料理屋になるのは、陣羽織じんばおりい直して、胴着どうぎにする様なものだ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ウン、見懸みかけだけは穏かだなァ……」
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)
見懸みかけられざりしやあとの宿にてたしかに昨日の晝頃ひるごろに通りしときけもし見當り玉はゞをしへ玉はれといふに善六はくだんの小袖を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)