“見亘”の読み方と例文
読み方割合
みわた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お勢は大榎おおえのき根方ねがたの所で立止まり、していた蝙蝠傘こうもりがさをつぼめてズイと一通り四辺あたり見亘みわたし、嫣然えんぜん一笑しながら昇の顔をのぞき込んで、唐突に
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お政は菊細工にははなはだ冷淡なもので、唯「綺麗だことネー」ト云ッてツラリと見亘みわたすのみ。さして眼をめる様子もないが、その代りお勢と同年配頃の娘に逢えば、叮嚀ていねいにその顔貌風姿かおかたち研窮けんきゅうする。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)