はう)” の例文
その謙遜なりしこと、今の兒曹こらも及ばざるべし。考試畢りて後、彼は「カピトリウム」の壇に上りぬ。拿破里ナポリの王は手づから濃紫のはうを取りて、彼が背にせき。
それは神官の着るやうなはうだの指貫さしぬきに模したものだつた。おまけに、ボール紙で造つた黒い冠、しやくの形をした板切れ、同じく木製の珍妙なくつだのいふ品々が揃つてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
然しジヨルジ王の赤顔あからがほの招牌は、まだ彼処あそこに掛けてある。いや/\赤いはうの色が、青と黄とに変つて居る。杖の代に、手に持つて居るのは剣だ。頭には縁のひつくりかへつた帽を被ぶつて居る。何んだ。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)