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行嚢
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こうのう
ふりがな文庫
“
行嚢
(
こうのう
)” の例文
郵便物の連絡をつけてくれる
行嚢
(
こうのう
)
班があったばっかりに、わずかにそれに慰められて、仕事を継続し得られたのであったが……。
令嬢エミーラの日記
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そのそばにおなじみの
白犬
(
しろ
)
が頭を地につけて眼を閉じて眠っている。郵便集配人がズックの
行嚢
(
こうのう
)
をかついではいって来る。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
宇治たちの大隊は盆地を横断し、盆地の南入口付近の密林中に
行嚢
(
こうのう
)
を解き、仮小屋や
鐘乳洞
(
しょうにゅうどう
)
に分散、
専
(
もっぱ
)
らツゲガラオ飛行場に対する遊撃戦を待機していた。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
強力
(
ごうりき
)
に化けた軍の護衛兵は、いずれも屈強な
猛者
(
もさ
)
ぞろいだ。それらがおのおの、一個ずつの重い
行嚢
(
こうのう
)
をかついで勢揃いしたさまはいかにも物々しくまたたのもしい。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ただ一ツたずさえてきた皮の
行嚢
(
こうのう
)
の中に黄金の延棒が百三十本ほどつまっていたという話が伝わっている。その何本かを無造作につかみだして平戸久作に手渡したという。
明治開化 安吾捕物:14 その十三 幻の塔
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
「そしたらその先、一人分の
行嚢
(
こうのう
)
は、いったい誰が、背負って歩くのか。わしは真ッ平ごめんじゃが」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おのおのが負う十一箇の
行嚢
(
こうのう
)
は、そのどれ一つといえ、軽そうなのはない。——すべて
蔡
(
さい
)
大臣の誕生祝いに送られる
値
(
あたい
)
十万貫もする貴金属やら珠玉で
充
(
み
)
たされている荷物なのだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
嚢
漢検準1級
部首:⼝
18画
“行”で始まる語句
行
行燈
行方
行李
行衛
行灯
行脚
行水
行者
行末