行会ゆきあ)” の例文
旧字:行會
結局行会ゆきあって、署長から、これこれ云々しかじかと一部始終を聞き終ると、どうしたことかサッと顔色を変えて、なんだか妙にうろたえながら
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
一寸ちょいと往来でゞもそうでございます、若い綺麗な婦人に行会ゆきあいますと振返りたくなるが殿方の癖で、殊に麝香じゃこうの匂いがプーンと致しては我慢が出来にくいものだそうで
若し知った人に行会ゆきあえば十分顔を見られる筈ですが、ここは御存じの通り淋しい屋敷町で、近所の人といってもそう出歩かない様だし、それは随分尋ね廻って見たのですが
黒手組 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
是非なくもありの如くかにの如くになりながら通り過ぎてはホッと息をくこともあって、何だってこんな人にも行会ゆきあわぬいわゆる僻地窮境へきちきゅうきょうに来たことかと、いささか後悔する気味にもならざるを得ないで
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)