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融
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とろ
ふりがな文庫
“
融
(
とろ
)” の例文
それは彼が
瞽目
(
めくら
)
だったからであった。顔に焚火があたっていた。両眼の
瞼
(
まぶた
)
がむくれ返り、真紅な肉裏を見せていた。眼球が一面に白かった。瞳が
融
(
とろ
)
けてなくなっていた。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
雷鳥
(
らいちょう
)
は影も見せない、風死して動くものもない、身も魂もこの空気の中に
融
(
とろ
)
けてしまいそうだ、併しいつまで経っても、融けもしなければ揺ぎもしないものは、穂高と槍である
奥常念岳の絶巓に立つ記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
嫌だなと思うほど、女を
撃
(
う
)
ち
融
(
とろ
)
かす分量のものをもっている。女は生れ付きの女の防禦心から眼をわきへ外らした。しかし身体だけは、ちょっと腰を前横へ押出して僅かなしなを見せた。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
“融”の解説
『融』(とおる)は、平安時代の左大臣源融とその邸宅・河原院をめぐる伝説を題材とする能の作品。五番目物・貴人物に分類される。囃子に太鼓が入る太鼓物である。作者は世阿弥。
(出典:Wikipedia)
融
常用漢字
中学
部首:⾍
16画
“融”を含む語句
融通
祝融
融々
融和
融合
雪融
融解
源融
御融通
熔融炉
孔融
打融
円融
祝融氏
霜融
馬融
金融
渾融
半分融
円融坊
...