蛟龍こうりゅう)” の例文
新字:蛟竜
玄徳は深く嘆じて、あの高士があれほどに激賞するからには、まさしく深淵しんえん蛟龍こうりゅう。まことの隠君子にちがいない。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
千仞せんじんの雪峰より蛟龍こうりゅう が跳って岩下に飛び降るかのごとき趣がある。あるいはまた徐々と布を引いたように落つる滝もあり蜿蜒えんえんとして白旗の流れて居るようなのもある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ところで、この道誉もですが、正月は一度近江へ帰国し、またすぐのぼりますが、しばしはこれへ伺えぬかもしれませぬ。とまれ世は有為転変ういてんぺん蛟龍こうりゅうふちに潜む時もありとか。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛟龍こうりゅうたまろうする ような天然画の有様がある。そうしてその両岸の山の黒岩の間に斑紋になって居る雪は、あたかもまだらに飛んで居る〔白〕雲のごとき有様に想像されて余程面白く感じたです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ただいまのところ、表向おもてむ大講会奉行所だいこうえぶぎょうしょまで参加さんかを申しだしてあるものはこれだけであるが、当日とうじつにいたって、かくれた麒麟きりん蛟龍こうりゅうのたぐいが、ぞくぞくとあらわれる見こみです
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや蛟龍こうりゅうも、時に会わねば、いたしかたございません」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)