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虚栗
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みなしぐり
ふりがな文庫
“
虚栗
(
みなしぐり
)” の例文
いや、そればかりではない。芭蕉は「
虚栗
(
みなしぐり
)
」(天和三年上梓)の
跋
(
ばつ
)
の後に「芭蕉洞桃青」と署名してゐる。「芭蕉庵桃青」は必しも海彼岸の文学を聯想せしめる雅号ではない。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こは
天和
(
てんな
)
三年刊行の『
虚栗
(
みなしぐり
)
』に出でたる句なり。そのほか元禄にも何々顔の句少からず。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
あの蕉門の諸詩人が嘗めたやうな
虚栗
(
みなしぐり
)
時代のにがい彷徨は知十君にはない。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
この為に芭蕉の俳諧も——殊にまだ怪談小説に対する一代の興味の新鮮だつた「
虚栗
(
みなしぐり
)
」以前の俳諧は時々鬼趣を
弄
(
もてあそ
)
んだ、巧妙な作品を残してゐる。たとへば下の例に徴するが好い。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これらの句は『
虚栗
(
みなしぐり
)
』に比して更に一歩を進めたり。『虚栗』の如く
粗笨
(
そほん
)
ならず、『虚栗』の如く佶屈ならず。しかれども句々なほ工夫の痕跡ありて、いまだ自然円満の域に達せず。
古池の句の弁
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
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俳諧革新の意氣は、先づこの『
虚栗
(
みなしぐり
)
』の破調となつてあらはれて來てゐる。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“虚栗”の解説
虚栗(みなしぐり)は、宝井其角編の俳諧撰集。1683年(天和3年)6月、江戸西村半兵衛・京都西村市郎右衛門刊、松尾芭蕉跋。其角の最初の撰集である。
(出典:Wikipedia)
虚
常用漢字
中学
部首:⾌
11画
栗
漢検準1級
部首:⽊
10画
“虚”で始まる語句
虚
虚空
虚言
虚無僧
虚偽
虚妄
虚構
虚子
虚飾
虚無