トップ
>
處女
>
むすめ
ふりがな文庫
“
處女
(
むすめ
)” の例文
新字:
処女
お秋は
絶句
(
ぜつく
)
してしまひました。言ひ度いことは千萬無量でも、
處女
(
むすめ
)
の舌はさう滑らかには動かず、唯シクシクと泣くばかりでした。
銭形平次捕物控:257 凧糸の謎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
たゞパッチリして眼だけは、
處女
(
むすめ
)
の時其のまゝの濕みを有ツて、
活々
(
いき/\
)
として奈何にも人を引付ける力があツた。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
今度の事件はたゞ單に普通の
處女
(
むすめ
)
が老人の
餌食
(
ゑじき
)
になるといふよりも、更に一種烈しい苦痛であるに相違ない。
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
この宿の内儀さんは未だ
處女
(
むすめ
)
らしいところのある人で、
爐邊
(
ろばた
)
で吾儕の爲に海苔を炙つた。下女は油差を見るやうな
銅
(
あか
)
の道具へ湯を入れて出した。こゝの豆腐の露もウマかつた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
白百合
(
しらゆり
)
、
處女
(
むすめ
)
で死んだ者の、さまよふ
魂
(
たましひ
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
平次はその辻斬女の頭巾を脱がせようと爭つたとき、酒の匂ひの代りに、
馥郁
(
ふくいく
)
として
處女
(
むすめ
)
らしい花やかなものが匂つたのです。
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
山家の娘でも矢張り年ごろになれば爭はれぬ
處女
(
むすめ
)
らしい色香は匂ひ出て來るものだ。
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
商賣女の白粉臭いのに
慊
(
あ
)
きると、
素人
(
しろうと
)
娘に眼をつけて、今から七八年前から、江戸で名うての
處女
(
むすめ
)
を
漁
(
あさ
)
り始めた
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
久治は飛び込んで
處女
(
むすめ
)
の弱り果てた身體を抱き上げたのです。二人は人の見る眼も忘れて濡れた頬を寄せます。
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
美しい月の最初の光りが、この血に染んだ
處女
(
むすめ
)
を、世にも淨らかな姿に照し出して居ります。
銭形平次捕物控:048 お藤は解く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
クリーム色の丸ぽちやで明るくて、笑顏の滅法可愛らしい——自分もまたそれを意識して、
從姉
(
いとこ
)
のお縫が死んだといふのに、柔かい微笑を斷やさないと言つた、世にも目出度い
處女
(
むすめ
)
だつたのです。
銭形平次捕物控:187 二人娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
處
部首:⾌
11画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“處女”で始まる語句
處女子
處女作
處女心
處女檀
處女氣
處女神