藤夜叉ふじやしゃ)” の例文
かねて当城におあずかり申していた、不知哉いさや丸の君も、越前ノまえ藤夜叉ふじやしゃ)も、いまはご心配にはおよびません。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さてこそと、高氏のにがりきる理性とはべつに血はひとりでに煮えくりかえった。藤夜叉ふじやしゃだ、藤夜叉にちがいない。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、いつも心のすみのどこかには、前身のひけめが住み、田楽女でんがくひめ藤夜叉ふじやしゃがまだ息づいていたのである。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「小殿のおん眉には、まだ御酒も足らぬそうな。それとも、藤夜叉ふじやしゃにお見恍みとれでございますか」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おあるじの隠し子、不知哉いさや丸と藤夜叉ふじやしゃのことでも、どんなに長い日蔭の日を送ったことか。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「早いのう。もう七年か……。藤夜叉ふじやしゃ不知哉丸いさやまるの上にも同じ月日が流れていよう」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
藤夜叉ふじやしゃといいまする」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
藤夜叉ふじやしゃ
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)