“田楽女”の読み方と例文
読み方割合
でんがくひめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元々は当家お抱えの田楽女でんがくひめだ。そして、おぬしがひそかに咲かせよう心でいたつぼみだった。十一年前の花盗人が、それを返しに来たような巡り合せか。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、いつも心のすみのどこかには、前身のひけめが住み、田楽女でんがくひめ藤夜叉ふじやしゃがまだ息づいていたのである。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眉目みめはよし、芸もよし。鎌倉の白拍子、田楽女でんがくひめ数千といわるるが、かほどな者はよもおるまい。道誉はなぜ、今日まで、藤夜叉をこの高時に見せずにおいたか」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)