薄黄うすき)” の例文
コバルトと赤と薄黄うすきの三しよくで濃厚な中に沈静なおもむきを出した「菊と薔薇ばら」が最も気に入つた。其間そのまに属した小さな控室に一鵬斎ほうさいの美人絵が薄あかりてらされて二枚かゝつて居るのも好い取合とりあはせである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
だらしなくかかへ出されてかをりたる薄黄うすきの、赤の乳緑にふりよくの、青の、沃土えうど
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
南さんの家は薄黄うすきの高い土塀の外を更に高い松の木立がぐるりと囲つて居ました。また庭の中には何蓋松なんがいまつとか云ふ絵に描いたやうな松の木や、花咲く木のこずゑの立ち並んで居るのが外から見えました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
この薄黄うすきなる大輪たいりん
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
薄黄うすきを帯びし灰色の
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)