“薄馬鹿”の読み方と例文
読み方割合
うすばか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その村に、徳兵衛とくべえという男がいました。ひとり者で、少し薄馬鹿うすばかななまけ者で、家を一軒もつことが出来なくて、村の長者の物置小屋に住まわしてもらっていました。
ひでり狐 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
此奴こいつ薄馬鹿うすばかだと思つたさうである。あとでの話だが——ちょっきつねいて居るとも思つたさうで。……そのいづれにせよ、此の容色きりょうなら、肉の白さだけでも、客は引ける。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「金というやつは、こっちでのぼせればのぼせるほど向うが逃げて行く、上手じょうずに使える奴のところへは出て来ないで、薄馬鹿うすばかのような奴を好いてウンと集まる、始末の悪いやつだ」
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)