蓮如れんにょ)” の例文
徳川光圀とくがわみつくにきょうの惜しまれた紙、蓮如れんにょ上人しょうにんの廊下に落ちあるを見て両手に取っていただかれたという紙、その紙が必要品たるに論はないけれども
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
蓮如れんにょ上人 浄土真宗の開祖親鸞聖人より八代目の法主にして、宗門中興の偉僧。世に言う「御文章」の筆者。六十九歳。
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それも知りたい。叡山えいざんの徒にしいたげられて田舎いなか廻りをしている一向の蓮如れんにょ、あの人の消息も知りたい。新しい世の救いは案外その辺から来るのかも知れん。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
蓮如れんにょ法孫ほうそん証如しょうにょからの道場で、室町幕府の無統治、無秩序のなかに建立されただけに、社会の動乱にいつでも対抗できるだけの構造と武備を持っていた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
八世の蓮如れんにょ上人の時、伝道教化きょうげにつとめ、九世実如のとき、準門跡の地位にまでのぼったのだ。
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ありがたや阿弥陀あみだ様。おありがたや親鸞しんらん様も、おありがたや蓮如れんにょ様も、それ、この杖に蓮華の花が咲いたように、光って輝いて並んでじゃ。さあ、見さっしゃれ、拝まっさしゃれ。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それも知りたい。叡山えいざんの徒にしいたげられて田舎いなか廻りをしてゐる一向の蓮如れんにょ、あの人の消息も知りたい。新しい世の救ひは案外その辺から来るのかも知れん。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
蓮如れんにょさん、」