華陀かだ)” の例文
甘陵かんりょう相夫人しょうふじんですが、妊娠して六月目の頃、どうしたのかひどく腹痛がして苦悶三日三晩に及んだのを、華陀かだに診てもらったのです。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ、華陀かだ五禽図ごきんずは、いくらか虚でない所があります。いったい修練をする者で、血気の流通を欲しない者はないのですが、五禽図の方では、わけてそれをやるのです。
封三娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「侍医の百計も、しるしがないと御意遊ばすなら、いま金城に住居すると聞く華陀かだをお召しになってごらんなさい。華陀は天下の名医です」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
のみならず華陀かだの言を疑って、獄へ投じてしまったのである。まさに、曹操の天寿もここに尽きるのしるしというほかはない。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
知っておる! ——然し、昔、華陀かだと申す支那の医家は、関羽かんうの恩を慕って共に戦場に立ち、関羽が毒矢にあたった時には、そのきずを療治いたしておる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう名医華陀かだの力も及ばなくなった。孫策も、ひそかに、天命をさとったらしく、甚だしい衰弱のなおつづくうちにもその後はやや狂暴もしずまって、或る日、夫人を招いておとなしくいった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
華陀かだを呼べ。華陀がくればこんなきずはなおる」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
華陀かだ」と、答えた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)