茶子ちゃこ)” の例文
茶子ちゃこの足でひざを踏まれながら、前へ坐った丸髷まるまげ禿頭はげあたま空隙くうげきをねらいつつ鴈治郎の動きと福助のおかるを眺めることが、最も芝居を見て来たという感じを深くし
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
気が付くと、その女は劇場のお茶子ちゃこであったのである。同類らしい女達が、見る/\内に、七八人も集まった。口不調法な自分は、手もなく云いくるめられてしまった。
天の配剤 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
いたし方なく五十吉は寄席よせ蝋燭ろうそく芯切しんきりをし、椙はお茶子ちゃこやとわれたが、足手まといはお光だ。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)