“苦虫”の読み方と例文
旧字:苦蟲
読み方割合
にがむし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御本家に飼殺しの親爺おやじ仁右衛門、渾名あだな苦虫にがむし、むずかしい顔をして、御隠居殿へ出向いて、まじりまじり、煙草たばこひねって言うことには
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つまらぬ暇つぶしにしびれをきらして、天堂一角は苦虫にがむしを噛んでいたが、つい周馬の独り言に誘われて、側からこうたずねだした。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むつかしやの苦虫にがむしの公爵が寝床の中でこの歌を始める。これがヴァレンティーヌ夫人、ド・ヴァレーズ伯爵、ド・サヴィニャク伯爵へと伝播でんぱする。