色娘いろむすめ)” の例文
十九世紀の古風なプリズム双眼鏡の玉の向う側には、全く私達の思いも及ばぬ別世界があって、そこに結綿ゆいわた色娘いろむすめと、古風な洋服の白髪男とが、奇怪な生活を営んでいる。
押絵と旅する男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
分て云ひ聞せければ元より利發のお幸と云ひ最早もはや年も十七歳花なら今四五分ひらそめしばかりの色娘いろむすめ殊には親孝心おやかうしんの者ゆゑ兩親の爲とならば此身は如何なる苦界くがいつとめなりともいとはじと早速承知なせしにぞさらば何分頼むぞさて彌々いよ/\娘の身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)