“脳巓”の読み方と例文
読み方割合
のうてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後ろを振り向くと、下からみどりのしたたる束髪そくはつ脳巓のうてんが見える。コスメチックで奇麗きれいな一直線を七分三分の割合にり出した頭蓋骨ずがいこつが見える。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あまりの絶景に恍惚こうこつとして立ちも得さらず木のくいぜに坐してつくづくと見れば山更にしんしんとして風吹かねども冷気冬の如く足もとよりのぼりて脳巓のうてんにしみ渡るここちなり。
旅の旅の旅 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
あとから、脳巓のうてん禿げた大男が絹帽シルクハットを大事そうに抱えて身を横にして女につきながら、二人をり抜ける。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)