脚許あしもと)” の例文
ぬいと出て脚許あしもとへ、五つ六つの猿が届いた。赤い雲をいたようにな、源助。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
呼吸いきかず、続けざまに急込せきこんだ、自分の声に、町の中に、ぬい、と立って、杖を脚許あしもと斜交はすっかいに突張つッぱりながら、目を白く仰向あおむいて、月に小鼻を照らされた流しの按摩が、呼ばれたものと心得て
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)