胡北こほく)” の例文
始終俯向うつむきがちなので婿どのがしきりに気をんでいたが、帝国ホテルから迎いの馬車がくると新夫婦は同乗して去ったと、胡北こほくへ送らるる王昭君おうしょうくんのようだとまで形容してあるが
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
胡北こほくで仕入れた毛皮などの商品を、強力ごうりきになわせて、都へ行く途中だが、この附近は物騒と聞いて来た折も折、いま松林の蔭から、へんな男が、うさんな眼つきで、わし達をうかがっていたので
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
支那大陸は、ついに、胡北こほくの武民に征服され終るであろうと嘆いた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)