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聳
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そそ
ふりがな文庫
“
聳
(
そそ
)” の例文
暗黒
(
やみ
)
の中に恐ろしい化物かなんぞのように
聳
(
そそ
)
り立った巨大な
煉瓦
(
れんが
)
造りの建物のつづいた、だだッ広い通りを、私はまた独りで歩き出した。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
なるほど、そこには
注連
(
しめ
)
を張った大きな銀杏のたくましく
聳
(
そそ
)
り立っているばかり、鳥居も、玉垣も、社殿も……牛島神社の影もかたちもが存しなかった。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
世俗に聖堂と呼ばれている、このニコライ堂そっくりな天主教の大伽藍が、雑木林に囲まれた東京の西郊Iの丘地に、R大学の時計塔と高さを競って
聳
(
そそ
)
り立っているのを……。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
すべての木の葉の中で、
天
(
あめ
)
が下の
王妃
(
きさい
)
の君とも称ふべき
公孫樹
(
いてふ
)
の葉、——新山堂の境内の
天
(
あま
)
聳
(
そそ
)
る
母樹
(
ははぎ
)
の枝から、星の降る夜の夜心に、ひらり/\と舞ひ離れて来たものであらう。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
男岳
(
おのかみ
)
と
女岳
(
めのかみ
)
との間になだれをなした大きな
曲線
(
たわ
)
が、又次第に両方へ
聳
(
そそ
)
って行っている、此二つの峰の間の広い空際。薄れかかった茜の雲が、急に輝き出して、白銀の炎をあげて来る。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
やがて大路の北の
涯
(
はて
)
、天路に
聳
(
そそ
)
る
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
聳
漢検1級
部首:⽿
17画
“聳”を含む語句
聳立
聳動
相聳
聳目
秀聳
天聳
奇聳
直聳
立聳
聳抜
聳然
聳発
聳聽
高聳