翡翠色ひすいいろ)” の例文
洒落しゃれた切子細工や典雅なロココ趣味の浮模様を持った琥珀色や翡翠色ひすいいろ香水壜こうすいびん煙管きせる、小刀、石鹸せっけん煙草たばこ。私はそんなものを見るのに小一時間も費すことがあった。
檸檬 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
珠玉しゅぎょくちりばめた翡翠色ひすいいろの王座にしょうじ、若し男性用の貞操帯というものがあったなら、僕は自らそれを締めてその鍵を、呉子女王の胸に懸け、常は淡紅色たんこうしょく垂幕たれまくへだてて遙かに三拝九拝し
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして着替えるひまもなく、その籠を彼の田舎いなかの家へ送るために、母と二人で荷造りを初めた。籠は大粒の翡翠色ひすいいろした葡萄ぶどうふさや、包装紙を透けて見える黄金色こがねいろのオレンジなどで詰まっていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
翡翠色ひすいいろの青い御衣服おめしもの