ナラ)” の例文
それでも、春の旅と言へば、まづ櫻を思ふナラはしから、大臣は薄い望みを懸けてゐた。若し、高野や、吉野の奧の花見マヽられることのありさうな、靜かな心踊りを感じて居たのであつた。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)