翌朝あす)” の例文
そのままあやまつて寝さへすれば、翌朝あすは機嫌が直るといふものじや。それを下手に人が口を入れると、何でもない喧嘩に花が咲いて、かへつて事がめんどうになるものじや。
心の鬼 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
山出しの女中が来て、どうぞお二階へ、——助かった、ここで翌朝あすまで辛抱するのかと断念あきらめていたのに。——いや、階子段はしごだんは、いま来た三崎街道よりずッと広い、見事なものです。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こうしていて明日あす老母おばあさんに何といいます。あなた私の家の者を馬鹿にしているんだからそんなことは何とも思わないでしょうが、私が翌朝あす老母ばあさんに対して言いようがないじゃありませんか。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
翌朝あすになりゃア行らッしゃる先方さきまで屹度きっと私がお供いたしますから