義光よしてる)” の例文
義光よしてる殿のご子息の筈、お父上のお見事なるご最期さいごは敵軍の中にまぎれ入り、この眼にてさっき方見申してござる! ……忠義の亀鑑きかん、武士の手本
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
村上彦四郎義光よしてるの御身代りに依つて吉野を落ち給ひし、護良親王から諸国の武士に賜うた高時追討の令旨は、北條氏の無力に愛想を尽かしてゐた諸国の武士に、有効適切に作用して
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
村上彦四郎義光よしてるは、大手の勢に加わって、悪戦苦闘をつづけていたが、敵搦め手から寄せたと聞き、宮家の御事おんこと心もとなく、蔵王堂まで引き返して来た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
赤地錦の直垂ひたたれに、色かんばしい緋縅ひおどしよろい、すなわちあさひ御鎧おんよろいを召された、大塔宮護良だいとうのみやもりなが親王は、白磨きの長柄をご寵愛の家臣、村上彦四郎義光よしてるに持たせ、片岡八郎その他を従え
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)