“群鴉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐんあ80.0%
むらがらす20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下巻は浅草観音堂の屋根に群鴉ぐんあ落葉らくようの如く飛ぶ様を描き、何となく晩秋暮鐘のさびしきを思はせたるは画工が用意の周到なる処ならずや。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
同時に老女の水瀬、侍女こしもとの懐剣も、御方の身を護って重左を防いだ。一方では群鴉ぐんあに似たる黒装束が再びせきを切ってこんがらとせいたかを対手に火を降らして斬り結ぶ。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
群鴉むらがらすが啼き声を高く上げて、神使つかわしめのように飛んで行く。次第に路も平坦となり、ポツポツ人家が見えて来た。やがて繁華な城下へ出たが、これぞ飯田の町であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)