羞明まぶ)” の例文
積った雪ははげしい光を含んで、ぎらぎら輝きましたから、目も羞明まぶしく痛い位、はっきりいて見ることも出来ませんのでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
はっと我にかえると羞明まぶしい輝きの中にたっている自分を見出みいだした。そして前には美しいショールの女の五、六人が、中を割って、わたしを通して行きすぎた。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
る顔の右から左から見る中を、余は少しは得意に、多くは羞明まぶしそうに、眼を開けたりつぶったりしてせて行く。坂を下って、田圃たんぼを通って、坂を上って、車は次第に速力を出した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
惜しい事には己はすぐ羞明まぶしがって
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
惜しい事には己はすぐ羞明まぶしがって