ぬひと)” の例文
この客間の西側(玄関寄り)には、更紗さらさ唐紙からかみが二枚あつて、その一枚の上に古色こしよくを帯びた壁懸けが一つ下つてゐる。麻の地に黄色に百合ゆりのやうな花をぬひとつたのは、津田青楓つだせいふう氏か何かの図案らしい。
漱石山房の秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この客間の西側(玄関寄り)には、更紗さらさ唐紙からかみが二枚あつて、その一枚の上に古色こしよくを帯びた壁懸けが一つ下つてゐる。麻の地に黄色に百合ゆりのやうな花をぬひとつたのは、津田青楓つだせいふう氏か何かの図案らしい。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)