縮毛ちぢれげ)” の例文
朝風の和やかな気動が、復六の縮毛ちぢれげをなぶるように揺すっていたが、彼は思案げに手をみ合せるのみで、再びあの微笑が頬にうかんではこなかった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
お島はのろくさいその居眠姿がしゃくにさわって来ると、そこにあった大きな型定規のような木片きぎれを取って、縮毛ちぢれげのいじいじした小野田の頭顱あたまなげつけないではいられなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
黒眼を描かうか碧眼へきがんを現はさうか縮毛ちぢれげか延髪か描き分けようすべもありませんでせうから。
秋の夜がたり (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
黒い剽悍ひょうかんそうな縮毛ちぢれげの頭に花環飾りをのせ、胸にも同じような花飾りを吊っている。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)