縦横じゆうわう)” の例文
赤彦君の顔面は今は純黄色に変じ、顔面に縦横じゆうわう無数のしわが出来、ほほがこけ、面長おもながくて、一瞥いちべつ沈痛の極度を示してゐた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
が、何時いつでも竜の爪は、騎士のよろひすべつてしまつた。聖ヂヨオヂは槍をふるひながら、縦横じゆうわうに馬を跳らせてゐる。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
やがて九万の兵隊は、お宮の前の一里の庭に縦横じゆうわうちやうど三百人、四角な陣をこしらへた。
北守将軍と三人兄弟の医者 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
縦横じゆうわう絶間たえま無くせちがふ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
此処ここ縦横じゆうわうに縫つて
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)