緑林りょくりん)” の例文
韓暹は、今こそ禁門に仕えているが、元来、李楽などと共に、緑林りょくりんに党を結んでいた賊将の上がりなので、たちまち性根を現して
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いかにも拙者は緑林りょくりんの徒。ただしひそかに義賊をもって任じおるものにござりますがどうしてそれを貴殿には……」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼らは、太古の山林に住み、旅人や良民の肉を喰らい血にうそぶいて生きている緑林りょくりんの徒——いわゆる山賊強盗を渡世としたやからだったからである。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「二夫人の従者から将軍が今日にいたるまでのご忠節をつぶさに聞いて、まったく心服したためであります。緑林りょくりんとても、心まで獣心ではありません」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お。どんな山寨さんさいか叩いてみよう。ひとしく緑林りょくりん(盗賊仲間のこと)の者なら、同じ毛色の旅烏がどこへ来ているかなんてことも、ちゃんと見ているかもしれぬ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紫紐むらさきひも丹三たんぞう、赤星重兵衛じゅうべえなどと、第二の緑林りょくりんの徒を糾合きゅうごうして、東海に白浪の悪名をほしいままにしたのは、それから彼が二十九歳に刑刀をうけるまでのたん生涯の話で
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
身は緑林りょくりんにおき、才は匹夫ひっぷ、押して申しかねますなれど、きょうの日は、てまえにとって、実に、千ざいの一ぐうといいましょうか、盲亀もうき浮木ふぼくというべきか、逸しがたい機会です。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……ところが、朝廷の官船奉行と気が合わず、大喧嘩の果て、緑林りょくりんなかまへ落ちころび、生れつき、こう肌の白いところから、玉幡竿ぎょくばんかん孟康もうこうなんて、人から呼ばれておりますんで
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この少華山などへ緑林りょくりん(盗賊)の巣を構えたものにちがいない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
緑林りょくりんみや
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)