緑地オアシス)” の例文
吾ら純粋の羅布ロブ人はここの緑地オアシスに集まって吾らの唯一の守り本尊アラなる神を祠に祭りアラ大神の使者の燐光を纒った狛犬を神の権化とおそれ恭い、数千年住んで来た。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
緑地オアシス蜃気楼しんきろうも求められない沙漠のような……カサカサに乾干ひからびたこの巨大な空間に、自分の空想が生んだ虚構うその事実を、唯一無上の天国と信じて、生命がけで抱き締めて来た彼女の心境を
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一夜、満月の明るい晩ついに私は目的をとげ、土耳古トルコ美人の住んでいる緑地オアシスへまで落ち延びた。常磐木、泉、土人の小屋、他には魚が泳いでいるし木々には小鳥が啼いている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
白人達の奪い取った水晶球をまた奪って緑地オアシスへもたらせてくれたからには、恩こそあれ恨みはない……ところでお前は支那人だのにどういう理由わけで白人達の探検隊に加わったのか?
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)