しつか)” の例文
と津田氏はいつだつたか、相馬氏が歩と桂馬とを人生の秘密か何ぞのやうに、しつか掌面てのひらに握つてゐた事を思ひ出した。
「さあ大分吹いて来たぞ、しつかりせい。今日一ぱいだ。動けぬ様になるまで獲れい! こたへられるまで耐へるんだ、仕方がなくなつたら網位捨ててもかまはんから。」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「うむ、さうだぢやありません、しつかりなさいましよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「えい! しつかりせんかい、なぐるぞ!」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)