紅紗こうさ)” の例文
うねうね登って行くほどに、紅紗こうさ燈籠とうろう二、三十基がおぼろに彼方へ見え出してくる。おそらくは宛子えんし城の大手か。外門を入ると、音楽がきこえ、一群の騎馬列が照らし出されている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
踏まえた宝鐙あぶみには、珠をちらし、着たるは紅紗こうさほうで、下に銀のくさりかたびらを重ね、ぬいの帯、そしてその繊手せんしゅは、馬上、右と左とに、抜き払った日月の双刀そうとうを持っているのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)