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精一杯
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せいいっぱい
ふりがな文庫
“
精一杯
(
せいいっぱい
)” の例文
彼女には自分が津田を
精一杯
(
せいいっぱい
)
愛し得るという信念があった。同時に、津田から精一杯愛され得るという期待も安心もあった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お松は
精一杯
(
せいいっぱい
)
にこのことを主張します。番頭と小僧はさげすむような面をして二人を見ていますのを七兵衛は
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それが
精一杯
(
せいいっぱい
)
の
復讐
(
ふくしゅう
)
をしようとして、そんな風に私のジャケツを
噛
(
か
)
み破ったかのようにさえ私には思えた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
すぐそばにいながら、モニカも吉之丞も、よほど前から口をきかなくなっていた。朝々、まだ生きていることを知らせるために、眼でうなずきあうのが
精一杯
(
せいいっぱい
)
のところである。
呂宋の壺
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
こうした悪意に対して、ぼくは、それを、じっと受け
応
(
こた
)
えるだけで、
精一杯
(
せいいっぱい
)
でした。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
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かつて英国にいた頃、
精一杯
(
せいいっぱい
)
英国を
悪
(
にく
)
んだ事がある。それはハイネが英国を悪んだごとく
因業
(
いんごう
)
に英国を悪んだのである。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうして君そう早く来たっていけないという様子がその裏に見えたので、敬太郎は
精一杯
(
せいいっぱい
)
言訳をする必要を感じた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「延子さんはずいぶん勝手な方ね。御自分
独
(
ひと
)
り
精一杯
(
せいいっぱい
)
愛されなくっちゃ気がすまないと見えるのね」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その声は距離が遠いので、
劇
(
はげ
)
しく宗助の鼓膜を打つほど、強くは響かなかったけれども、たしかに
精一杯
(
せいいっぱい
)
威を
振
(
ふる
)
ったものであった。そうしてただ
一人
(
いちにん
)
の
咽喉
(
のど
)
から出た個人の特色を帯びていた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
精
常用漢字
小5
部首:⽶
14画
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
杯
常用漢字
中学
部首:⽊
8画
“精一”で始まる語句
精一郎